今年に入ってから、北朝鮮の核実験絡みの報道や、実際にミサイルが飛ばされたりなど、
とにかく、その度に日経株や、為替に大きく影響を及ぼしています。
一般的に、テロ、自然災、戦争などの害有事の際には、
円買いや、ドル買い(売り)が起こり易いと言われています
では、なぜ、こうした金融的なリスクが生じてしまうと、
円が買われ、ドルが飼われる(売られる)のでしょうか?
今回の北朝鮮絡みの地政学リスクに関しては、
明らかに円買い・ドル売りが進んでいます。
今回のテーマでは、この辺に焦点を絞りながらお話したいと思います。
是非参考になればと思います(^^)
なぜ、有事の円買い、ドル買い(売り)が起こり易くなるのか?
まず、戦争や、大規模な自然災害の情報に敏感なのが
ヘッジファンドなどの機関投資家達だと考えています。
例えば、何処かの国で金融リスク
(※その国の経済状態が将来的に不安定になるかもなどの、
憶測的な要因も含みます)
などが生じた場合、その国の通貨や、関連の国々の通貨が売られ易くなります。
この時、ヘッジファンド等の大口の投資機関など一斉に売り注文が殺到する為、
金融危機や、有事の際は急激に価格が変動するのです。
例えば、何らかの要因で、アメリカの経済状況が危機に陥った場合、
ドル売りが加速しやすい状況になります。
しかし、ドルは「世界の基軸通貨」と呼ばれているくらいなので、
ドルが破綻することは考えにくいのですが、
最近ではその時の危機状況により、ドル高・安の状態に陥る傾向があるようです。
これに対し「円」は、未だに安全資産であるとの認識が強く、
有事の円買いと言われている程です。
実際、9月頭の「北朝鮮核実験報道」により、
急激な円買いが加速しています▼
この週の金曜日に行われた「雇用統計」の最安値を大幅に割り込んでいます。
もしも、北の実験が行われなかったら、逆の展開だったかも知れません。
なぜ、有事の時に「円」が買われるのか?
世界的にも、日本円は安全資産との認識が高いようです。
日本は先進国ですから、そう簡単には破産することは無いでしょう。
但し、今回の円高加速に関しては、
こんな意見も有るようです▼
なぜ円が買われるのだろうか。安全資産だからだろうか。日本は経常黒字国で、対外資産残高は約350兆円とGDP比で約70%に達している。債務残高こそ高いが、有事でも貨幣価値が暴落するような国ではないのは確かだ。だからと言って安全資産だから買われているわけではないのだ。
ヘッジファンドなど巨大な投資ファンドによる円キャリートレードのポジション解消による円の買い戻しが主因なのだ。有事の円高は日本の低金利が背景にあるのだ
引用元~https://zuuonline.com/archives/170361
この方の考えも一理あるかも知れませんね。
しかし、個人投資家では真相を突き止めるには困難です。
ここ数カ月のドル円の動きを見てみると、
北朝鮮関連のネガティブな報道毎に円買いが加速しているので、
やはり、安全資産との見方が強いかも知れません。
ユーロや、ポンドは買われ易い!
【ポンドドルチャート 4時間足】
【ユーロドル4時間足】
先ほどの、同期間のドル円チャートと比べると一目瞭然ですね▼
今回は、ドル売りが加速したので、ユーロが買われたと考えられます。
ポンドドルは、ユーロドルと相関関係に有る為、その影響を受けたのでしょうね(^^
ちなみに、ドル円とユーロドルは逆相関関係に有るので、
何かの有事の際には、ドル円とユーロドルを見れば、
双方の通貨の強弱を簡単に把握する事が出来るのです。
ユーロドルが上昇する場合、ユーロ円にも多少の影響が出ますが、
今回は「円買い」の影響で、全体的に下落しています。
この様に、各通貨同時の相関関係などを事前に把握することで、
何らかの金融危機や、有事が生じても、
その後のトレード戦略の判断材料に繋がるのです。
まとめ
株式を初め、マーケットは常に様々な要因によって動いていきます。
今回のような「円買い・ドル売り」も、
ヘッジファンドが大量に売り注文・買い注文を仕掛けたことが原因だと思われます。
この先も、北朝鮮絡みの報道で一時的に円が買われる可能性は高いと思われますが、
万が一の時に備えて「損切り」だけは意識しておいた方が良いかも知れません。
私の場合は、長期足で方向を確認しながら
5分足、15分足などでエントリーを判断しています。
個人的に、暴落トレンドの方が得意なので、暴落は大歓迎です。
しかし、ミサイルの事を考えると、やはり不安ですね(^^;
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